情報化機器技術委員会

情報化機器技術委員会

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概要

情報化機器技術委員会は、建設機械の情報化施工への対応等で、今後ますますニーズが高まるであろう情報通信技術を応用した機器について、研究や標準化を行う委員会です。

また、本委員会は、建設機械に搭載されている制御や表示に使われている電子装置や電子機器や電装品についても取り扱います。

本委員会の活動につきましてご要望やご意見がございましたら、何なりと協会までお申し付け下さい。

委員リスト

役 名 氏名 会社名・所属
委員長 白塚 敬三 コマツ
副委員長 藤後 博 コベルコ建機(株)
  中本 洋造 キャタピラージャパン(同)
  加藤 英彦 住友建機(株)
  丸山 貴久 日立建機(株)
  本多 源明 イエナオプティック(株)
  石綿 剛 (株)UL Japan
  石橋 達也 ジック(株)
事務局 畑田 健 (一社)日本建設機械施工協会

 

委員会活動報告

情報化機器技術委員会 活動報告

年度 活動内容
2022年度計画
(令和4年度)
  • 事業課題である 「i-Constructionによる建設生産性の向上」 、「安全の推進 、災害応急復旧技術」、「技術の普及」は、活動を継続する。(主な実施内容は以下とする。)
  • 環境認識技術、サイバーセキュリティに関して、各社のプレゼンやデモによる情報共有を行う。
  • ホームページへの新たな用語集の掲載を検討する。
2021年度
(令和3年度)
  • i-Construction関連として、施工現場でのラジコン通信方式の資料を作成しホームページに掲載した。また、建設施工の測量技術について調査し資料にまとめ、ホームページに掲載した。

  • 安全の推進として、サイバーセキュリティに関する情報共有、環境認識技術の動向調査、及びi-Construction施工推進本部の安全施工WGの活動状況の共有を行った。

  • 技術普及として、ISOの動向や各国無線法規の最新状況を共有した。

2020年度
(令和2年度)
  • i-Construction関連として、建設機械の遠隔操作・自動運転を睨んで、施工現場でのラジコン通信方式のまとめ方を議論し素案を作成した。

  • 安全の推進として、自動車でのサイバーセキュリティと自動運転安全関連規格に関する情報の共有、及び安全施工WGの活動状況の共有を行った。

  • 安全の推進での環境認識技術の動向調査として、自動車向けLiDARの最新技術動向把握のためSICK社見学会を12/18(金)実施した。見学会の内容は報告書としてまとめた(JCMA機関誌2021年5月号に掲載)。
    >> 見学会報告書

  • 技術普及として、ISOの動向や各国無線法規の最新状況、及びUL Japan大型電波暗室の情報を共有した。

2019年度
(令和元年度)
  • i-Construction関連で、準天頂衛星に関する内閣府のweb公開情報を共有した。
  • 安全の推進として、環境認識技術の建機適用可能性に関する議論、及び自動車でのサイバーセキュリティと機能安全との関連性に関する情報を共有した。
  • 技術普及として、ISOの動向や各国無線法規の最新状況、及び新しいセンサシステムの安全規格であるIEC 62998の情報を共有した。また、ホームページの改訂を行った。
2018年度
(平成30年度)
  • i-Construction関連として、準天頂衛星「みちびき」の動向調査より、測位サービス本格運用開始に関する情報共有を行った。
  • 安全の推進として、障害物検知のセンサに関する情報共有を行い、各センサの得失や規制/規格の有無などをまとめた。また、車載ネットワークシステムのサイバーセキュリティに関して、自動車動向に絡めて建設機械に係わる内容を情報共有した。
  • 新技術普及のため、ISOの動向、RE指令変更の最新の状況を共有した。
2017年度
(平成29年度)
  • i-Construction関連として、準天頂衛星に関する動向調査と情報共有を行った。また除雪機械の未来像について除雪機械技術委員会と意見交換をして、実現に向けた技術的課題を共有した。
  • 技術普及として、ISOの動向、RE指令変更、アメリカFCC17-93の最新の状況を共有した。
  • 安全の推進として、建設業部会の事故調査報告を共有し、障害物検知の建機搭載について自動車の調査やコベルコ建機の衝突軽減システムの技術を踏まえ議論した。
2016年度
(平成28年度)
  • 情報化施工の現状調査のため、i-Constructionの動向について情報を共有した。
  • 建機の労働災害防止に有効な電子機器の技術動向調査の一環で、傾斜角を検出するセンサについて、これまでの活動を資料にまとめ合同技術連絡会、合同部会で報告した。
  • ISO動向調査やJCMAS見直しとして、標準部によるISO規格に関する情報の共有、JIS見直し調査依頼に対する意見取り纏め、EagleJCMAS(G007)見直しの議論を実施した。
2015年度
(平成27年度)
  • 国土交通省のi-Constructionの動向について情報共有した。
  • 除雪ICTシステムとしてEagle JCMAS活用について、秋田市の除雪システムの事例を中心に議論した。この結果、Eagle JCMASのデータ通信活用は、技術的には可能であるが、除雪作業においてはリアルタイム性が要求されるため、車載端末-サーバ間通信の通信費増等経済的にユーザメリットを出すのは難しく、実現性は低いと判断した。
2014年度
(平成26年度)
  • 除雪機械(グレーダ、ローダ)の1名乗車での安全確保について、国土交通省と除雪機械技術委員会の活動内容を把握した。また、各機関で実証、実用化しているGPSを使った除雪支援システムを調査し、除雪機械技術委員会と共有した。

 

2021年度活動成果: 建設施工の測量技術
2021年度活動成果:ラジコン・自動運転機の通信手段について
2018年度活動成果:障害物検知センサまとめ

過去の活動実績

 

電装品火災事例

火災を防止するためにお客様にお願いしたいこと
情報化機器技術委員会編集(平成22年度活動実績)

まえがき

我々建設機械化協会「情報化機器技術委員会」は国内建設機械メーカー各社の「電装品」設計担当者を中心にした委員会です。委員会内で話し合ったところ、各 社とも原因のわかった火災のうち約3分の1が電気を原因とした火災です。

そのなかには、お客様の後改造によるものや、不適切な整備によるものがあり、いわ ば「防ぎようのあった」と思われる火災もあります。そこで、我々委員会としては各社の事例を持ち寄って、機械の使用者であるお客様に再発防止のためのお願 い集を作ってみました。

建設機械メーカー各社の機械が、市場において、下記のごとき「不適切」な使われ方が原因で火災を発生し、お客様の大切な財産が失われています。件数は、自 動車の火災と大差なく機械寿命中に数千台に1台程度の確率ですが、機械が全焼してしまい、復旧できない場合もあり経済被害が甚大です。

油圧ショベルの作動油が燃え始めると、爆発はしないものの、火勢が強く市販の消火器1本では消化できません。(消火器でも初期消火には役立ちますが。)火災の防止には「予防保全」が肝要です。下記の注意事項を守って御使用いただくように、メーカーとしてお願いいたします。

お願いしたいこと

  1. 電気部品の取り付けはメーカーのディーラーにご相談ください。
    正規代理店以外の「電気屋」でホーン、ランプ、無線機などを取り付けないでください。事例1.
  2. 油圧ホースは定期交換部品です。
    取説に記載されたアワメータまたは交換時期でただしく交換願います。
    古いホースをそのまま使い続けると、劣化によって油洩れして、火災の原因になります。事例2.
  3. 油圧ホースは市場の「ホース屋」にたのまずに、メーカー指定の工場で交換してください。
    純正品でないホースは耐圧や耐久性が低いのですぐにダメになるものがあります。
    ホース交換の際にメーカー指定工場でないと、正しい配索でとりつけられないので、他の部品とあたってしまい、
    磨耗から火災にいたる場合があります。事例3.
  4. エンジンルームに木材チップ、廃木材、わら、紙などの可燃物がたまっていると、
    エンジンやマフラーで燃え始めた浮遊ごみでひがついて
    大火災になってしまう危険が増大します。事例4
    エンジンルームにゴミが溜まっていると、電気のスパークで火がついて
    全焼火災になってしまう危険が増大します。
    エンジンルームはこまめに掃除しましょう。エアで飛ばすだけでなく、「吸い取って」ください。事例A3.
  5. 灰皿の下や床の上に、紙くず、ビニールごみ、ウエスなどの可燃物があると、
    灰皿からこぼれた灰で火が付いて火災になる事例があります。
    キャブ内はいつもきれいにし、ものを置かないでください。事例5.
  6. 整備不良で電気配線がフレームや油圧ホースとこすれてショートすることがあります。
    信頼の出来る販売店で整備し、日常点検で「あたり、こすれ」を見つけたら
    すぐに修理してください。
    事例6.事例8.事例9.事例A1.事例A2.

建設機械に関連する情報化機器技術の用語集